痔疾患の日帰り手術はおだクリニック日帰り手術外科へ
日帰り手術実績 30,553例
(平成19年10月〜令和6年9月)
当院では痛みの少ない痔(痔核:いぼ痔,裂肛:切れ痔,痔瘻:あな痔)の日帰り手術を行っています。
女性医師による女性専門肛門外来(肛門科)を日曜日・祝日に開設しました(完全予約制)。
ネットでご希望の初診・再診の日時をご予約できます。
※遠方からご来院の患者様で初診翌日に手術をご希望の場合は、ネット予約ではなく必ずお電話:092-534-7507でご予約ください。
女性専門外来(肛門科)を開設しました。
日曜日と祝日の午前中のみです。
11月の診療予定日:11月3日、11月4日、11月10日、11月23日、11月24日
12月の診療予定日:12月1日、12月22日、12月29日
原則として予約制です。メールでのご予約はこちらからお願いします。
大腸・肛門専門医の女性医師が女性の痔疾患の診察を担当します。スキンタッグ(皮垂:肛門皮膚の垂み)や肛門かゆみなどの相談も行っています。
※院長(男性医師)が対応させていただくこともありますが、その際は必ず女性看護師が付き添い診察を補助します。あらかじめご了承ください。
痔の疾患について
3つの痔疾患
痔とは、肛門や肛門周辺に起こる病気の総称をいい、いぼ痔(痔核)・きれ痔(裂肛)・あな痔(痔ろう)の3種類があります。
いぼ痔(痔核)
肛門内の血管がうっ血して粘膜が腫れあがったものです。痔疾患の中で最も多く見られます。進行度により4段階に分けられ、排便時だけ肛門管内に出る(1度)、いきむと肛門外口に現れ、自然に戻る(2度)、排便により脱出して指で押さないと戻らない(3度)、常に脱出して指で押しても戻らない(4度)となります。2度以下では痛みも軽く出血も少ないですが、悪化すると激しく痛むことがあります。当院ではジオン硬化療法(2~3度)やPPH(3~4度)による日帰り手術を行っています。
きれ痔(裂肛)
硬い便を出そうとして、肛門が切れたり裂けたりした状態(潰瘍)です。排便時に痛みや出血があります。慢性化すると肛門ポリープ、見張りいぼを伴います。排便するのが怖いくらいの肛門痛の症状が保存的に軽快しなければ、手術療法を選択します。潰瘍部が硬くなった慢性裂肛では、潰瘍切除を行います。さらに便が細いなどの肛門狭窄を伴う慢性裂肛では、肛門を広げる皮膚弁移動術による日帰り手術が可能です。
あな痔(痔ろう)
肛門に細菌が感染して炎症を起こし、肛門周囲にトンネルができて膿がたまった状態です。肛門の周囲の痛みが強い場合は,外来の応急処置で、肛門周囲膿瘍切開で排膿します。根本手術は、トンネルが浅い場合(単純痔ろう)は痔ろう切開術、トンネルが深い場合(複雑痔ろう)はシートン法(トンネルにゴムを通してドレナージする方法)を行います。中程度以下の痔ろうでは、当院での日帰り手術が可能です。複雑痔ろうは完治に3か月~半年ほどの時間を要することがあります。
悪化する前に一度診察を
いぼ痔は、便秘でも下痢でも悪化させてしまいます。長時間にわたる過度のいきみもよくありません。また、長時間同じ姿勢でいたり、重い荷物の持ち運び、野球やゴルフといった腹圧を上げる運動なども悪化の一因となります。女性の場合は妊娠や出産を機に悪化することがあります。
当クリニックでは、いぼ痔の1~2度では、軟膏や坐薬で様子をみる保存療法を行います。脱肛をともなう3~4度のいぼ痔には、PPH手術やジオン(ALTA)注入法を行います。肛門内に戻らなくなってしまった腫れた痔を放置しておくと、さらに腫れ上がって悪化しますので、その場合は早めの治療が必要です。
当院の手術方法
肛門を切開しないPPH手術
イタリアのLongo博士が開発したPPH手術は、肛門を切開しない、体にやさしい根治手術であり、ヨーロッパでは主流となっています。当クリニックでは日本で紹介された直後からPPH法を導入し、1,400例以上の日帰り手術を行なってきました。
痛みは少なく、根治性が高い
従来の痔核手術法では術後の激しい肛門痛を伴い、入院も約2週間と長く、患者様への負担は大きいものでした。また、従来の日帰り手術においては、注射による硬化療法やゴムによる結紮(けっさつ)といった簡単な治療法でしたが、根治手術には至らず再発の可能性もありました。 PPH手術は、肛門を切開せず、さらに根治性も高い手術法です。いぼ痔は、ゆるんだ直腸粘膜がその重みでずれ落ちるため生じますが、その粘膜を縫い合わせていぼ痔を引っ張り上げる手術となります。手術直後に脱肛は消失し、個人差はありますが術後の痛みも少なく、従来の手術法と比べて体に負担の少ない手術です。
手術時間は約15分
当クリニックの痔疾患手術の平均手術時間は約15分です。硬膜外麻酔と静脈注射で眠っている間に手術が終了します。
術後について
PPH法はまったく痛みがないわけではありませんが、痛み止めの内服薬でコントロールできます。手術後は約2時間で歩行が可能となり、術後の排便もスムーズです。肛門部を切除していないのでキズの消毒や抜糸は必要はなく、翌日からシャワー浴、翌々日から入浴が可能です。術後の痛みなど術後経過には個人差があります。
PPH法の合併症について
肛門出血や排便時の肛門痛、残便感などがあります。通常は痛みや残便感などは術後1週間程度で軽快しますが、いずれも個人差がありますのでご了承ください。
治療薬によるジオン(ALTA)注入法
ジオン(ALTA)は、中国で開発された「消痔霊」(硫酸アルミニウムカリウム)という薬を改良した治療薬です。ジオン注入法では、麻酔後に、「四段階注射法」という独特な手法で痔核に治療薬を注入します。これにより痔核が潰れ、硬化・萎縮し、痔核の脱出や排便時の出血はなくなります。
従来の手術に比べて侵襲が少なく患者さんの負担の軽減及び日帰り手術により社会生活への早期復帰が可能となり、痔にお悩みの患者さんのQOL(Quality Of Life)の向上に貢献できるものと考えております。切開しないため体に優しい手術ですが、術後の痛みなど術後経過には個人差があります。
手術費用について
PPH法
当クリニックの痔手術はすべて健康保険適応です。健康保険3割負担の患者様の場合で約4万5千円となります。クレジットカードでのお支払いも可能です。生命保険の手術給付金の対象にもなります。
ジオン(ALTA)注入法
健康保険3割負担の患者様の場合で約2万5千円となります。
女性の方も安心して受診を
男性では50歳代、女性は20~40歳代の方が多く手術を受けていらっしゃいます。女性にとっては特に勇気が必要ですし、仕事を休む理由としても言いたくないことだと思います。当クリニックの日帰り手術なら、数時間で済みますし、会社に知られることなく診療が可能です。実際に若いOLの患者さんもたくさんいらっしゃいます。診察には女性スタッフがプライバシーに十分配慮して対応いたしますので、お気軽に来院ください。
直腸脱手術について
直腸脱とは、肛門から直腸が脱出する状態をいいます。肛門から靴下がめくれるように直腸の全周が脱出してくる病気で、高齢者の女性に多くみられます。
当クリニックでは、直腸脱に対し、PPH手術に加え最新の肛門縫縮術を行っています。肛門縫縮術は、肛門管を取り囲むようにテープを挿入し、肛門のしまりをよくする手術です。従来挿入していた伸縮性のないナイロン糸などでは、肛門が狭くなりすぎて術後の排便困難などのデメリットがありましたが、当クリニックでは伸縮性ポリエステルメッシュを採用。これが肛門本来の働きを代用するため、排便のコントロールがうまくいきます。