スタッフブログ

2017.09.19

下肢静脈瘤の血管内焼灼術(レーザー治療もしくは高周波治療)の特徴やメリットは?手術の流れも紹介!

下肢静脈瘤の治療には、静脈瘤が起こっている場所や症状の進行具合によって4つの治療方法があります。今回はその中の一つである血管内焼灼術(レーザー治療もしくは高周波治療)を紹介したいと思います。

血管内焼灼術とはどんな手術方法か?

静脈瘤は静脈の逆流防止弁がゆるんで血液が逆流する病気です。従来は静脈瘤の血管を体から引き抜くストリッピング手術が行われていました。血管内焼灼術は静脈の中に極細のカテーテルを通し、レーザーもしくは高周波によって血管内の壁を焼いて、下肢静脈瘤をふさぐ手術です。血管内焼灼術は血管を引き抜かないため、体にやさしい手術です。

下肢静脈瘤をふさぐことによって血管コブやだるさ、むくみが改善されます。レーザーもしくは高周波で焼いた患部は硬く縮み、術後数ヶ月で体組織に吸収され消えていきます。血管内焼灼術は低侵襲治療とも呼ばれ、体に負担をかけず行えるのが最大の特徴です。

当院ではレーザー治療と高周波治療の両方の血管内焼灼術を行っています。血管内焼灼術にはどちらも保険が適用されます。

どんな患者さんに適応されるか?

ほとんどの下肢静脈瘤患者に適応されますが、極端に逆流静脈が大きい方、皮膚に著しい蛇行がある方などは血管内での治療が難しいため、場合によっては皮膚を切開するストリッピング手術をお勧めする場合があります。

他の治療方法に比べてどんなメリットがあるか

下肢静脈瘤の治療の多くは皮膚を切開します。切開することで数日の入院、術後の傷みや残る傷跡など体の負担がかかります。特に女性は、目立つ傷跡を避けたいと思うでしょう。血管内焼灼術は皮膚を切開しないため、傷跡もカテーテルの針穴だけで済みます。

静脈に刺すだけなので出血も少なく、術後の痛みや腫れも他の治療法と比べて少ないのが特徴です。病院にもよりますが、当院は日帰り手術で翌日の仕事復帰も可能です。

手術の流れは?

手術を受ける際の主な流れを紹介します。

・手術当日
手術室に入る前、超音波検査で手術部位の確認をします。

・手術室
ベッドに横になり、名前や手術する足の確認など問診が行われます。問診を終えると点滴の準備、心電図と血圧モニターを装着します。

・手術開始
消毒のあとで眠くなる鎮静剤を注射し、局所麻酔を行って手術が開始されます。当院の手術時間の目安は片足20分、両足40分程度で、気持ちよく眠っている間に手術は終了します。手術時間は症状や病院によって異なります。

・手術後
手術直後から歩行し、病室で30分から1時間休んだあと帰宅します。

・帰宅後
翌日からシャワー可能で、翌々日から入浴可能です。1週間以内に超音波検査を行って、傷の状態を確認します。

お問い合わせ tel:092-534-7507お問い合わせ tel:092-534-7507 ネットで予約ネットで予約 診療カレンダー