下肢静脈瘤

下肢静脈瘤とは

静脈には血液が心臓にもどるときに逆流しないよう「逆流防止弁」がありますが、この弁が壊れたりうまく閉じなくなると血液の逆流が起こってしまいます。これにより静脈血がいつまでも下肢に停滞し、足首からふくらはぎの血管が数珠状に浮き出てしまう病気です。

足が重たい、つりやすい、むくむなどの症状に要注意

静脈血は老廃物をたくさん含んだ酸素の少ない血液。これが足にとどまることにより、足のだるさやかゆみ、湿疹が出やすくなるほか、放置すると色素沈着や難治性の潰瘍にいたることもあります。長時間の立ち仕事や妊娠などを機に発症することが多く、当クリニックでは男性と女性で1対5の割合で女性患者様が多くを占めます。
壊れた弁は“百害あって一利なし”で、下肢静脈瘤は進行していく病です。足のだるさやひどいむくみ、血管が気になってスカートがはけないなど、お悩みの方はお早目の治療をお勧めします。

超音波検査ドプラー法での静脈逆流の測定

超音波検査で静脈の逆流部位,逆流の程度を診断します.造影検査と違い,痛みはまったくありません

当院の手術方法

最新の「血管内レーザー手術」を九州で初めて導入

極細のレーザーファイバーを血管内に挿入して行う最新の治療法「血管内レーザー手術」を九州でいち早く導入しました。これまでに3000例以上の下肢静脈瘤手術症例があります。下肢静脈瘤の治療を大きく変えたこの術法により、患者様の体への負担は少なくなり、キズも残らないため精神的にも安心して術後を過ごしていただけます。
*平成23年度より血管内レーザー手術が保険適応になりました。
 また、従来のストリッピング手術と異なる「内翻式ストリッピング手術」も行っています。いずれも局所麻酔で手術を行い、静脈麻酔による全身麻酔を併用して眠っている間に手術終了です。

血管内レーザー手術

皮膚は切開せず、1mm以下のレーザーファイバーを血管内に挿入するだけなのでキズは針穴だけですみます。このレーザーファイバーで、血液が逆流する血管を内側から焼灼する最新かつ根治性の高い治療法です。ストリッピング手術のように血管を引き抜いたりしませんので、体への負担が少なくて済みます。

  • 術後について
    手術は20分ほどで完了し、1時間ほどで歩いて帰宅できます。術後の出血や痛みはほとんどなく、手術当日は弾力包帯で足を固定しますが、手術翌日から入浴が可能です。

内翻式ストリッピング手術

従来のストリッピング手術では、静脈弁が壊れて血液が逆流する伏在静脈そのものを引き抜くため、入院を要するのと体への負担、後遺症などが懸念されますが、内翻式ストリッピング法では、靴下を裏がえしながら脱いでいくように、少しずつ悪くなった静脈のみを優しく引き抜くため、痛みや皮下出血、神経痛が少ないという特徴があります。約1~3cmの皮膚切開をしますが、切開部には生体用瞬間接着剤またはテープで固定するので抜糸の必要はありません。

  • 術後について
    最近考案された特殊な局所麻酔法を用いるため,術後すぐ歩けます。術後1時間程度で帰宅でき、手術翌日からシャワー、翌々日から入浴が可能です。

手術費用について

  • 血管内レーザー手術
    これまでレーザー手術は片足30万円ほどの自費診療でしたが、平成23年から保険適応となりました。
    保険適応3割負担で片足約7万円(1割負担で約2万円)、両足約11万円(1割負担約3万5千円)ほどです。
    高額医療で返金されることもあります。
    また、生命保険の手術給付金の対象(手術名:下肢静脈瘤血管内焼灼術またはエンドレーザー)です。
  • 内翻式ストリッピング手術
    保険適応3割負担で片足5万5千円,1割負担で1万5千円ほどです。

キズはひざ下に穿刺法によるわずかな針穴だけです。
手術翌日から入浴可能です。

その他の下肢静脈瘤治療

保存的療法

下肢静脈瘤用の弾性ストッキング(3~5千円程度)があります。
外出前に朝から着用すると,圧迫されて脚の腫れを防止できます。レーザー術後も約1ヶ月間,弾性ストッキングを着用します。

 

硬化療法

血管内に血液を固める薬(硬化剤)を注入する治療法です。本幹に逆流を認める大きな伏在静脈瘤に対しては硬化療法だけでは再発することもあり、当院では分枝静脈瘤、網目状静脈瘤、クモの巣状静脈瘤など逆流のない限局した静脈瘤に用いています。
伏在静脈瘤に対してストリッピングや血管内レーザー法に併用して用いることもあります。注入後の色素沈着や静脈炎に注意する必要があります。

 

高位結紮手術

静脈弁が壊れた伏在静脈の根元(ふともも,膝裏)で血管をしばる手術でが、足の付け根やひざ裏を2~3cmほど切開する必要があります。以前には多くの医療機関で日帰りや一日入院で行われてきた手術方法です。しかし再発の可能性があるため,現在では軽症の静脈瘤に限定して硬化療法と併用して行われています。

従来のストリッピング手術

静脈弁が壊れて血液が逆流する伏在静脈そのものを引き抜く手術法で、再発が少なく、最も一般的な根治手術ですが、からだに負担がかかるので約1週間の入院が必要です。
血管を引き抜くため、周囲の障害から痛み、皮下出血、神経障害などの後遺症が残ることがあります。

従来のストリッピングでは足にキズが残り、皮下出血、痛み、神経障害などのリスクがあります。

 

下肢静脈瘤の分類

 


C1:3mm以下の小静脈瘤

C1:3mm以下の小静脈瘤

C2:3mm以上の静脈瘤

C2:3mm以上の静脈瘤

C3:静脈性浮腫を伴うもの

C3:静脈性浮腫を伴うもの

C4a:色素沈着を伴うもの

C4a:色素沈着を伴うもの

C4b:脂肪皮膚硬化を伴うもの

C4b:脂肪皮膚硬化を伴うもの

C5:静脈潰瘍の痕を伴うもの

C5:静脈潰瘍の痕を伴うもの

C6:静脈潰瘍を伴うもの

 C6:静脈潰瘍を伴うもの
網目状静脈瘤

クモの巣状静脈瘤
クモの巣状静脈瘤

 

Q&A

Q1.下肢静脈瘤とはどんな病気ですか?

A1.下肢静脈の血液は重力にさからって心臓にもどるため,血液が逆流しないように「逆流防止弁」がついています.その弁が壊れたてうまく閉じなくなり,血液の逆流が起こり,下肢の血管が太く浮き出してくる病気です.妊娠や出産が契機になることが多く,成人女性の 5人に1人は静脈瘤があると言われています.

 
 
Q2. 下肢静脈瘤の症状はどのようなものですか?

A2. 足の血管が浮き出る、足がだるい、重い、疲れやすい、痛い、かゆい、夜間に足がつるなどです。進行すると、かゆみの強い湿疹、色素沈着、皮膚潰瘍などができます。静脈炎を併発すると、赤く腫れ上がり、急性炎症による疼痛を伴います。

Q3. 下肢静脈瘤の原因はなんですか?
A3. 3大原因は、立ち仕事、妊娠・出産、体質とされています。長時間とくに8時間以上立ったままの仕事の人は足に血液がたまりやすく危険因子です。女性では、妊娠・出産で発症し、40~50歳代に徐々に進行する方が多く見られます。
Q4. 下肢静脈瘤は自然に治りますか?
A4. いったん壊れた「逆流防止弁」は自然に治ることはなく、血液の逆流、うっ滞が続くと徐々に進行します。医療 用弾性ストッキングを着用すると、血液の逆流、うっ滞を抑えるため、病気の進行を抑え、症状をやわらげることができます。残念ながら、薬で治すことはでき ません。進行する前に外科的治療をお勧めします
Q5. 日常生活で気をつけることを教えてください。
A5. 静脈瘤を悪化させないように以下のことをお守りください。
Q6. 従来のストリッピング手術に比べ、血管内レーザー手術の利点はなんですか?

A6. 血管内レーザー手術は体に優しい最新の治療法です。20分ほどで手術は完了し、痛みがほとんどないため、す ぐに歩いて帰宅できます。ストリッピング手術と違い、血管を引き抜いたりしませんので、皮下出血や神経障害などの危険がほとんどありません。血管内レー ザー手術は細いレーザーファーバーを血管内に挿入するだけですから、キズはほとんどありません。ストリッピング手術では、ふとももの足の付け根を約3センチ以上、ひざの横を約1センチ以上切開する必要があります。

Q7. 従来から日帰り手術で行われてきた高位結紮手術や硬化療法と、おだクリニックで行ってる日帰り手術(血管内レーザー手術、内翻式ストリッピング手術)との違いはなんですか?

A7. 下肢の静脈は5cmごとに弁があり、足の付け根の弁が悪くなるとドミノ倒しのようにそれから下の弁も悪くなり ます。したがって足の付け根の血管だけをしばる高位結紮手術では、逆流するすべての部分が治るわけではないので再発率が高くなります。高位結紮手術は比較 的簡単な手術方法ですが、数年のうちに再発する危険があるため当院では採用していません。一方、当院で行っている血管内レーザー手術や内翻式ストリッピン グ手術は、根治性が高い最新の手術方法ですので、手術時間も2. 0~30分と短く、手術後の痛みもほとんどないため、手術後1時間以内に歩いて帰宅できま す。硬化療法は近年、新しい硬化剤が開発され、以前に比べ格段と治療成績が向上しました。当院では分枝静脈瘤、網目状静脈瘤、クモの巣状静脈瘤など逆流の ない限局した静脈瘤に用いています。伏在静脈瘤に対してストリッピングや血管内レーザー法に併用して用いることもあります。

Q8. 両足同時に手術が可能ですが?

A8. レーザー手術は手術時間が短く、体にやさしい手術ですので、両足同時手術が可能です。

Q9. 日帰り手術後の注意点は?

A9. 日帰り手術後は手術後1日だけ弾力包帯で手術をした足を固定します。翌日(または翌々日)来院していただき、弾力包帯をはずして、今度は弾性ストッキングを寝るとき以外の1ヶ月間着用していただきます。激しい運動や長時間の正座などは術後2. ~3週間お控えください。

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