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おだクリニック日帰り手術外科

形状記憶メッシュを用いた治療法
クーゲル法による成人そけいヘルニア日帰り手術

 おだクリニック日帰り手術外科(外科,胃腸科,肛門科,呼吸器外科,血管外科)ではそけいヘルニア(脱腸)の日帰り手術を専門に行っています.入院の煩わしさがありませんので,休みが取れない多忙なビジネスマンやOL,自営業の方だけでなく,小さなお子様を抱えた主婦や高齢者の方々など,福岡県外の患者様にも全国から多く利用していただいています.当院は日帰り手術,低侵襲手術に関する専門的な論文発表や学会発表を国内外で多数行い,TV・新聞・雑誌などにも紹介されました.

 2007年10月開院,現在までの日帰り手術症例数10892例(2014年3月31日現在)

当院の診察,手術はすべて予約制です.
お問い合わせ,予約電話:092-534-7507 


おだクリニックの詳細はコチラ

TV・新聞で紹介されました.

 米国のヘルニアセンターでKugel博士から直接,手術指導をうけて以来(写真1)クーゲル法の手術執刀数は2400例以上となりました(手術実績)
 日本ヘルニア学会評議員の一人として,国内外で学会発表や論文発表を数多く行っています.

 全国から多数の若い外科医の見学を受け入れクーゲル法を指導してきました.

全国から集まった600人以上の外科医の前で,そけいヘルニア手術について招待講演をしているおだ院長
(第14回外科フォーラム,平成19年7月29日,グランドプリンスホテル赤坂,東京にて)

 クーゲル法による日帰り手術:
クーゲル法は,傷が小さく,痛みが少なく,再発も少ない,そけいヘルニア根本手術です.

 当院でのそけいヘルニア手術の平均手術時間は15〜20分です.静脈注射による全身麻酔で眠っている間に手術が終了しています.

 手術費用は健康保険3割負担の患者様で約5万円です.


そけいヘルニアとは・・・

 足のつけねから恥骨にかけてを医学用語でそけい(鼠径)部と呼ばれ,そけい部の筋膜が破れて腸などが皮下に飛び出す病気をそけいヘルニアといいます.筋膜の穴は自然にはふさがらず,放置しておくと洋服のほころびが大きくなるように,ヘルニアの穴も少しずつ大きくなります.したがって外科的に筋膜の穴をふさぐ手術が必要です.以前は筋膜どおしを縫い合わせる手術でしたが,弱くなった筋膜どおしを縫い合わせても,つっぱって痛いばかりか,裂けて再発することがありました.そこで今ではメッシュというアレルギー反応のない安全な人工膜を用いてヘルニアの穴をふさぐ手術が主流となりました.

 クーゲル法は,米国Kugel博士が開発した手術方法です.

クーゲル法の特徴

1.筋膜の内側にメッシュを挿入し腹壁を支えるため,力学的に優れ,異物感が少ない利点があります(図1)


従来のメッシュ法

クーゲル法

 *メッシュを用いる手術方法は2つに大別されます.
  • 従来からの方法は筋膜の穴をメッシュで上から被う方法です(上図左側).この方法は内側から腹圧がかかると,メッシュがめくれて再発する可能性があります.またメッシュがめくれないようにメッシュと筋膜を強固に縫い合わせるため,手術後につっぱり感や痛みを伴うことがあります.
  • クーゲル法は筋膜の下にメッシュを広げて補強する方法です(上図右側).お腹に力をいれても,メッシュがめくれることはなく,従来法よりも再発が少なくなることが期待できます.メッシュは溶ける糸で筋膜に一針固定するだけですので,手術後のつっぱり感や痛みが少なく,日帰り手術にも適しています.

2.形状記憶メッシュを用いるため,従来のメッシュの欠点であった縮みやズレが少ない手術法です(図2).当院での再発率は0.5%以下で,最近3年間の手術症例では再発はありません.

 *そけい部には解剖学的にヘルニアの穴があきやすい部位が5ヵ所あり,クーゲル法で用いる形状記憶のメッシュはそれらの部位をすべて一度に補強できるため,手術後に別の穴から再発を予防できます.

3.きずはビキニラインに隠れる部位に3〜4cmで,他のメッシュ法に比べキズも小さいため,手術後の疼痛も少なく,手術後3時間ほどで歩いて帰宅できます(図3)

4.力学的に同等の利点を持つ腹腔鏡下ヘルニア手術に比べ,手術コストは3分の1以下です.

5.ダイレクトクーゲル法との違い:クーゲル法は筋膜と腹膜の間を潜水艦のように潜り抜けてメッシュを挿入するため,腹壁の構造を破壊せず,神経損傷などの合併症が少ない利点があります.一方,ダイレクトクーゲル法はクーゲル法と同様に形状記憶メッシュを筋膜の下に挿入する方法ですが,従来の手術と同じく腹壁の前方から切開するため,神経損傷などを併発する危険がクーゲル法よりも若干高くなることが危惧されます.






健康保険適応ですから実際の患者様負担金額はこの3割となります.

(おだ院長が佐田厚生会佐田病院勤務時代に発表したデータです.)


Q. そけいヘルニアとは,どんな病気ですか?

A. ももの付け根から恥骨あたり(そけい部)の腹壁筋膜が弱くなり,その裂け目から腹膜に包まれた腸や脂肪など,内臓の一部が皮膚の下に脱出してくる病気がそけいヘルニア(いわゆる脱腸)です.長時間歩いたり,腹部に力を入れると,ゴルフボール大からこぶし大に足の付け根が膨らみ,下腹部が引っ張られるような痛みがあります.胎生期から腹壁筋膜の抵抗の弱い部分があり幼児期に発症する場合と,加齢とともに筋膜がゆるみ中年以降に発症する場合があります.外科の病気では虫垂炎(いわゆる盲腸)とともに最も頻度が高いとされ,その9割近くは男性です.

Q. 放置しておくとどうなるでしょうか?

A. 年月とともに,徐々に膨らみが大きくなっていきます.膨らみを手で押さえたり,睡眠中には自然と引っ込んでいることが多いのですが(還納性),腸や脂肪が癒着して,常に脱出したままの状態になる場合もあります(非還納性).脱出した腸が,ヘルニアの出口で締め付けられて血行障害をおこすと(かんとん),激しい痛みを生じ,腹膜炎を併発して,緊急手術で腸を切除しなければならないこともあります.しかし長期放置してもかんとんして緊急手術を行うことは10000例に1人ですから極めてまれです.


Q. どんな治療が行われるでしょうか?

A. 腹壁の筋肉を鍛えても,自然に治癒することはないため,根治するためには手術が必要です.以前は筋膜の裂け目を縫い合わせる手術(従来法)でしたが,筋膜がつっぱるため術後の痛みが強く,弱い部分が再び裂けて,再発するケースも少なからずありました.現在は,生体に安全なポリプロピレン素材の人工膜メッシュで筋膜を補強し,ヘルニアの出口をふさぐ手術が主流です.手術後の創傷治癒の過程で,メッシュの網の目に組織が入り込み,強固な筋膜を形成していきます.この手術法は筋膜の上にメッシュを固定する方法と,筋膜の下にメッシュを挿入する方法に分けられます.筋膜の上にメッシュを固定する方法は腹圧が過度にかかると,メッシュが持ち上がり,再発する危惧が少しだけあります(図1).一方,筋膜の下にメッシュを挿入する方法では,腹圧を筋膜の内側で均等に支えるため,力学的に優れています(図1).さらに,そけい部には,解剖学的に筋膜の弱い部分が数ケ所に潜在するため,将来のヘルニア再発を予防するためには,そけい部全体をメッシュで補強する必要があります.メッシュを用いた手術は,日本では10数年前より数種類の手術法が行われていますが,最近,形状記憶型メッシュを用いた新しい手術法(クーゲル法)が注目されています.クーゲル法は,形状記憶で瞬時に広がるメッシュを筋膜の下に挿入する方法で,これまでの欠点であったメッシュの移動やたるみが少ない手術法です(図2).過去に他の方法で手術をうけた再発ヘルニアでは,ヘルニアの出口以外にも脆弱な部分があることが多く,そけい部全体をクーゲル法で確実に補強すれば,以後は再発する危険は少ないと思われます.通常のメッシュを用いた方法に比べ,クーゲル法では皮膚切開のきずも約3〜4cmと小さく(図3),当院での手術時間は15〜20分程度です(手術実績)メッシュは筋膜の下に広がるため,術後のつっぱりや異物感は少なくなります.もちろん健康保険の適応で,手術料は他のメッシュの方法と同額です.当院ではクーゲル法を日帰り手術で行っていますから,入院のわずらわしさがないだけでなく,入院費用も節約できます.体内には溶ける糸を用い,皮膚切開部に生体用瞬間接着剤を用いるため,抜糸の必要がなく,手術翌日からシャワーや入浴が可能です.

Q. 子供や若い女性にもメッシュを用いるのですか?

A. からだが成長している段階ではメッシュを用いるべきではありません.乳児期や学童期のヘルニアでは,筋膜を補強する必要はなく,ゆるんだ腹膜を根元で縛る(高位結紮法)方法で,ほとんど再発しません.何歳くらいからメッシュを用いて筋膜を補強すべきかは,はっきりした基準はありませんが,私は思春期以降の成人ヘルニアに対しては,原則としてすべてクーゲル法を用いています.妊娠可能な若い女性にメッシュを用いるかは,専門家のあいだでも賛否両論がありますが,クーゲル法のように筋膜の下に平坦にメッシュが広がっている状態では,将来,妊娠しておなかが大きくなっても影響はないと考えています.


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